【アラカン日記】寿命を延ばしたことが過ちだった
医療の進歩で先進国の人間の寿命が延びた。50年前は、90歳まで生きるご老人は少数派だったと思う。
そして30年ほど前は、定年は60歳だった。
若い頃は漠然と、テクノロジーが進歩したら人間の労働時間が減り、自由に使える時間が増えると思っていた。
例えば、皆が週4日勤務になっても給料は同じで、社会や経済が回っていくと思っていた。
しかし、Alが世の多くの仕事を肩代わりできると言われている時代が来ても、フルタイムの労働時間は週40時間のまま。
しかも平均寿命が伸びたことによって、定年も65歳に延び、さらには定年後も働かないと長生きしすぎてお金が足らなくなるという事態に陥っている。
寿命が延びたからといって、健康寿命が同じく延びた訳ではない。細胞が50年やそこらで進化するはずはないからだ。
医療の進歩で寿命が延びた結果、人間は古い細胞を抱えて四苦八苦しながら生きなければならなくなった。
定年が延びたため、ガタがきた体で、50年前よりも5年間余分に働き続けなければならなくなったのである。
80くらいまでしか生きられないとして、60で定年迎えて、そこそこ健康に20年の余生を楽しむのが、50年前。
対してポンコツになった体に鞭打ち定年の65まで働いて、それでも90まで生きると金が足りないから働き続けなければとパートで仕事を続け、80〜90までの間を要介護になって子供に負担をかけながら生き続けるのが、今の時代。
どちらが幸せかというと明らかに、寿命が短かった頃の方が幸せだったのではないだろうか。
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